LIVE A LIVE 感想

ァンの間で移植は難しいのではと思われたゲームランキングがあったら必ず上位にランクインしているであろうライブアライブ。
そんなゲームが長い年月をかけてこの度HD-2DとなってSwitchにリメイクされた。
めでたい!!!!
と、古参っぽいオーラを出しているが私はリアルタイムではプレイしておらず、プレイしたのは発売してから10年後くらいだった。貸してくれた友人には大変感謝である。
発売当時は、UIデザインとパッケージがどうにも刺さらなかったのだ。許して欲しい…

んて前置きは横に置いておきまして、今回のリメイクの話をしよう。
プレイ時間は25時間くらい。当時とさほど変わらない時間だったかと。
というのも、今回のリメイクがほぼほぼSFCのグラフィックを一新したリマスターに近いものだったからだ。
それは悪いことではなく、むしろ新規にも既存プレイヤーにも優しい仕様だった。
ライブアライブの魅力の一つとして、コンパクトな濃い話が8(9)つサクサクと楽しめることが挙げられると思うが、そのテンポの良さが全く失われていないのだ。
リメイクといえば「違う、そうじゃない」ってあのジャケット出てきちゃうことも少なくなかったりするが、ここまでSFCの素材を残したことは英断だったと個人的には思う。
またHD-2Dというジャンル(?)もライブアライブにマッチしていたと思う。ライブアライブは、この2〜3頭身くらいのキャラグラフィックだからこそ活きるノリの良さがある。変に等身を伸ばして3Dを使用していたらきっと今回のリメイクのような手触りは得られなかっただろう。3Dにするとキャラデザがバラバラなところも揉めそうだ。そのままを活かそうとすれば統一感がなくなるし、今回書き下ろされた浅野チームの絵柄にすれば古参が多分厄介ムーブを始めてしまうだろうから。
余談だけど、浅野チームといえば、生島さんの絵が個人的にあまり得意ではないのだが、各編のイメージイラストを描かれた方の絵は大変良かったと思っている。ちょっとドラクエ3リメイクのイラストどうなっちゃうんだろうって密かに怯えてるけど、ドラクエ3こそ過激派いるだろうからなぁ。
(ドラクエ10で散々経験してきた「こんなのドラクエじゃない」と吠えるユーザーに私は辟易している。)

脱線してしまったが話を戻しましょ。

闘のバランスも調整されていて、非常に遊びやすい。特に、SFC版で弱かったキャラの強化がしっかりとされていて、特にアキラの強さに驚いた。雑魚戦の大量の敵の処理も得意、回復もできる、デバフも強い。
感動して最終編の主人公に選ぼうかと思っていたが、サンダウンが大塚さんボイスで喋ってたからまたサンダウンを選んでしまった。許して欲しい。
だって、あと、逃げるが、テレポートになって、望まないタイミングで、ダンジョンに、行っちゃうから…!
サンダウンのハリケンショットも弱体入ったということだが相変わらず強かった。さすがに999ダメは全然出なくなっていたけどw

楽に関しては申し分ないアレンジで、やっぱ下村さん最高!でした。原曲の雰囲気を残して音が豪華になっている。唯一、中世編の戦闘BGMだけは原作の方が音が好みだった。けど、これはあくまで私の好みの話なので、アレンジが決して悪いということではないので悪しからず。あと、GO!GO!ブリキ大王!!に関してはムービーも含めて「あぁ、当時からこれがやりたかったんだろうなぁ」っていう仕上がりで、こちらも見られて大満足w
影山さんが歌うのわかりすぎるでしょ。
わかりすぎるといえば、キャスティングがまた素晴らしかった。豪華な上にわかる人にはクスッとくるような小ネタも挟みつつ、このキャラにはこの人っていう説得力のある声優さんしかいなかった。西部編とSF編なんて特にすごくなかったですか?私はPCの前で拍手した。

とは、追加されたボスとエンディング。
憎しみから自ら魔王になろうとした勇者が、心を取り戻して本当の魔王を倒す。リメイクでのこういった追加の展開って結構賛否が分かれたり、余計だろうということもしばしばあるけれど、今回のオルステッドに関しては、救いができたことが非常に嬉しかった。結局オルステッドが消滅してしまう結末には変わりないのだが、SFC版と同じルートでは赤黒い光とともに消滅し、追加ルートでは青く白い光とともに消滅したところから、憎悪から解放されたことを感じ取れた。いやでも、やっぱ憎悪にまみれて絶望しても仕方がないわって改めてプレイしても思った…。
追加されたセリフとして、アリシアの名前を呼ぶシーンがあったけど、やっぱり一番アリシアに裏切られたことがこたえたんだろうか…。牢屋でウラヌスに「お前を信じるものが一人でも…」って言われ、半ば最後の希望だったわけだものな。そんな人が自分を責めつつ目の前で自殺なんてした日にゃそりゃ魔王にもなる…。
悲しくなってきた…。

々書いてきたが、総評としてはひっじょーーーーによくできたリメイクで、新規も既存も大変満足できる仕上がりだったと思う。ので、私と同じようにSFC版の頃にピンとこずに通ってこなかった人、プレイしたけどリメイクどうなってるんだか怪しんでる人も試しに遊んでみて欲しい。特にシナリオや構成については、改めてこのクオリティのゲームが94年に発売されていたことに驚かされるよ!本当によくできている。